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「同一企業の別の事業場で繰り返される重大な労災」-企業対応を指示へ

 平成25.12.24 労働政策審議会から「今後の労働安全衛生対策について(建議)」が出された。
 建議の内容は9項目に及ぶが、ここでは、「2 企業単位で安全・健康に対する意識変革を促進する仕組み」について、見てみよう。
 そこには、次のような方針が明記されている。すなわち、

(重大な労働災害を繰り返す企業への対応)

1 法令に違反し、一定期間内に同様の重大な労働災害を複数の事業場で繰り返して発生させた企業に対して、当該企業の事業場において再び同様の重大な労働災害が発生しないようにするための体制整備や具体的な対策を講じさせる計画を作成するよう厚生労働大臣が指示することができる仕組みを設ける。

2 (それに従わない等の一定の条件に当たる場合は)、企業名を公表する等の仕組みを併せて設ける。


企業単位の安全対策
(厚生労働省説明資料から)
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参考(関連部分の係る建議

今後の労働安全衛生対策について(労働政策審議会建議)(平成25年12月24日 労審第715号)


(建議の全文は→)http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000033063.html

以下は、建議1~9のうち、2の部分を抜粋したものです。


2 企業単位で安全・健康に対する意識変革を促進する仕組み

(1) 安全衛生水準の高い企業の評価・公表

労働者の安全や健康を確保するための対策に積極的に取り組み、高い安全衛生水準を維持・改善している企業が、より社会的に評価され、認知されるようにすることで、企業の自主的な取組を促進し、労働者の安全や健康に対する社会全体の意識を高めていく必要がある。

(対策の方向性)

ア 企業の安全衛生水準を国が客観的に評価し、高い評価を得た企業を公表する仕組みを導入することが適当である。また、高い評価を得た企業に対する優遇措置を設けることが適当である


イ 仕組みを導入するに当たっては、国は評価方法について専門家の意見を十分に聴くとともに、業種ごとの安全衛生水準の状況や、中小規模事業場の状況を十分に勘案するべきである。

(2) 重大な労働災害を繰り返す企業への対応

同様の重大な労働災害が同一企業の別の事業場で繰り返し発生する事案が散見されており、このような事案については、実際に重大な労働災害が発生した事業場に是正を図らせるだけでは、十分に労働災害の防止を図ることが困難である。

労働災害が発生した場合の現在の労働安全衛生法に基づく国の対応としては、労働災害の原因となった個別の法令違反に対する是正勧告・司法処分や総合的な改善が必要と認められた事業場に対する都道府県労働局長による安全衛生改善計画の作成指示が行われているが、これらはいずれも個別の事案や個別の事業場ごとに対応する仕組みとなっている。このため、同様の重大な労働災害が同一企業の別の事業場で繰り返される事態を未然に防止するための新たな仕組みが必要である。

(対策の方向性)

ア 法令に違反し、一定期間内に同様の重大な労働災害を複数の事業場で繰り返して発生させた企業に対して、当該企業の事業場において再び同様の重大な労働災害が発生しないようにするための体制整備や具体的な対策を講じさせる計画を作成するよう厚生労働大臣が指示することができる仕組みを設けることが適当である。なお、詳細についてはさらに検討が必要である。

イ 国が計画を作成させる要件となる重大な労働災害は、死亡災害だけでなく、障害等級が一定以上などが適当である。

ウ 法令に違反し、一定期問内に同様の重大な労働災害を複数の事業揚で繰り返し発生させた企業が労働災害の再発防止に取り組まず、当該企業の別の事業場で労働災害が再発し、労働者に危害が及ぶような事態が想定されるときは、必要な勧告を行った上で、それに従わない場合は、例えば企業名を公表する等の仕組みを併せて設けることが適当である



 [編注、コメント]

 労働安全衛生法の適用単位が(場所的適用を基本とした)事業場単位であることについて、微修正を図るもの。



労務安全情報センター
http://labor.tank.jp
labor100-75.jpg



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